さくらいろ
心友失格
翌日。
「うわっ、何そのクマ」
「……。」
朝イチで寺島美夏に言われた一言。
「風邪…で休んだんだよね?昨日」
「はい、そうですが何か?」
「……。」
美夏はうちのことをじーっと見て、しばらく黙っていた。
そして何かひらめいたような表情をして、口を開いた。
「……男か」
「ちっがうわ!!!」
美夏の図星すぎる言葉に、普段出さない大きな声でつっこんでしまった。
うちの声に、クラスの何人かが不思議そうにこっちを向く。
恥ずかしくなって、そのまま赤面してただただ俯くしかなかった。