さくらいろ


…自然と頬が緩むのが分かって。

口をきゅっと結んでこみ上がる笑みを押さえた。


「にしても。いっつも寝てるよねコイツ」

「うん」


美夏はため息混じりにそう言って、神木くんを見る。

神木くんはそんなこと気にせず、机に伏せたまま微動だにもしない。


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