初恋をくれた君に幸せを
俺たちは急いで自転車をこぎ始めた。
気にするのは時計だけだった。
信号なんか気にせずに…
「初日から遅刻とかありえへんて!」
誰が言ったかは覚えていないが
誰かが言ったのは覚えている。
俺たちは無事にたどり着いた。
もちろん遅刻せずに。
学校の玄関前には
一枚の大きい紙が窓に貼っていた。
すごい人の数だ。
どうやらクラスが張り出されているらしい…
人混みをくぐり抜け
自分の名前を探した。
7組だ。
残念ながら全員違うクラスだった。
「全員クラスちゃうやん!」
「ほんまそれ!最悪やー」