現実(リアル)逆ハーレム。
糖分0パーセント
学校から帰る時、普段は
男:女=6:1
みたいな比率で帰ります。
…しかし今日は、奇跡的に海斗と二人きり。
『わ、私達、恋人だし……二人きりだし……』
なんて光が考えていると、海斗がおもむろに口を開き――
「なぁ光。お前、蜘蛛が脱皮したヤツ見た事ある?」
「……は?………蜘蛛!?」
「うん。実は、じーちゃんの部屋で蜘蛛が脱皮してさぁ。珍しいから片付けせずに取ってあるんだけど、」
「ちょっ、待っ、ストップ!!」
……私は、蜘蛛が大嫌い。
嫌いなもんは、嫌いっ。
だからそんな話は聞きたくない…って言う前に、彼女と二人きりの時に話す話題が残念すぎる!!
なのに、
「あ、あのね?私はその話あんまり聞きたくな……」
「まぁまぁ聞けって。それで、」
「っ、この俺様野郎が!!嫌だって言ってるじゃんか!!」
海斗は、自分が喋ってる途中で意見を言われるのが嫌いです。
「いーから聞けって!!」
「いーやーだー!!」
二年も一緒にいると、甘い雰囲気なんてありません。