ずっと待ってるから
私はベッドから飛び起き、急いで洋服を整えた

『ない!ない!携帯どこ!携帯どこよ!』

泣き叫びながら携帯を探し深呼吸して震える手で119と押した

プルルル…カチャッ

『あの、あの、救急…、救急車を』

『火事ですか?事故ですか?救急ですか?』

『救急車を…救急車をお願いします!反応が無いんです!』

『落ち着いて下さい。どのような状態ですか?』

『だから救急車を!早く!早く!!』

『呼吸はされていますか?』

『はい!呼吸と云うかいびきをかいています。揺さぶっても声掛けても反応がありません!急いで下さい!お願いします!助けて下さい!』

『落ち着いて下さいね。自宅ですか?外出されていますか?』

『じ、自宅、自宅です!アパートです!3階です!』

『住所はどちらになりますか?』

『●●の△△番地、■■の301号室です』

『はい、分かりました。今向かってますので。状態を見てて下さい』

『出来るだけ早く!急いで下さい!』

電話を切り、携帯を投げ捨てたかちんにパンツをはかせ、シーツをかけながら必死に叫び続けた

『たかちん!たかちん!お願い!目を開けて!』

ピーポーピーポー

サイレンの音が聞こえ、だんだん近づいてきた
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