キミへの気持ちの伝え方
<淳SIDE>
…不意打ちでしょこれ。
何だろうこの感じ。
偉いねと笑顔で言ってくれたこの子の顔がまともに見れない。
「? 淳大丈夫?顔赤くなってるよ?」
「∑!! い、いや大丈夫!」
「そう?」
「うん…」
本当は大丈夫じゃないです、顔熱いです。
何だろこれ。
何でこんなに気になるんだろう?
目の前のこの子の事が。
キーンコーンカーンコーン
「わっ!?もう休み時間終わり?早いなぁ…。あっ、本当にありがとう!」
授業のチャイムが鳴り慌てて伊織は自分の席に座った。
…?
あれ、顔熱いの治った。
もしかして俺の勘違い、とか?
うわ、それはそれで俺イタい奴だなぁ…。
まぁ多分気のせいだよな。
思い返せばこれは何かの始まりだったのかもしれない。
まるでさっきの古文のように。
この時私はあなたに恋をした。