絆…永遠のツインソウル
私が病院のベッドで命が尽きた頃――。

私は、
川で石を積んで居ました。
川の向こう岸に
亡くなったはずの
おじいちゃんが、
“おいでおいで”と
手招きをして優しい笑みを浮かべていたのを
わずかながら覚えて
います。

「ちよ〜
そんな所に1人で居ないでこっちへ来なさい」

白髪混じりの
おじいちゃん。
腰が曲がり杖をついて
手招きに誘われるように、私が一歩又一歩と

気が付くと川に
足を踏み出そうとした
瞬間。



茶色い猫が私を横切り
首からぶら下げた鈴の音に気を取られ、
茶色い猫を追い掛けていました。

「……」


私の目の前に
暗い闇が現れ私を
黒い闇の中に、
茶色い猫が誘導
(ゆうどう)し
誘い込まれていたのです。


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