出会う前のキミに逢いたくて
マヤの身体に触れた男がすでにこの宇宙のどこかにいる。

その場面を想像するだけで、吐きそうになり、頭がどうにかなりそうだった。

酒を浴びるように飲む。

ときどき、部屋の薄い壁に頭を叩きつける。

そうして、冷静さを取り戻そうとした。

けど、そんなことで冷静さが取り戻せると思っている時点で、すでに頭がどうかしてる。

追いかけっこするみたいに、アルコールが体中の血管をグルグルと回った。

やがて瞼が重くなり、深い眠りに誘い込まれた…。
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