【短編】純情彼氏
「舞花に…魅力がないなんて
思ったことない」
「……」
あたしは、何も言わず
耳を傾ける。
「どちらかと言えば、舞花にずっと触れていたいよ」
「だけど……っ」
晃は、切ない声で
「手を繋ぐだけでも、ドキドキすんだよ…っ!」
そう言ってくれた。
「晃…」
あたしが名前を呼ぶと
晃は、あたしをくるっと自分の方に向けた。
「……っ!」
目の前にあった晃の顔は
今までに見たことないくらいの
男らしい顔をしてた。
そんな初めてみる晃の顔に
あたしのドキドキが収まらない。