蜜愛シンドローム ~ 陥溺の罠 ~【完】
片道3、4時間と言うとそれなりに長いような気もするが・・・
けれど首都圏から脱出しようとすると、それくらいの時間はかかってしまうのかもしれない。
卓海は一通り候補地を羅列した後、ペンを置いて腕を組んだ。
「前回が東海、その前が中部なら、今回は北陸に行くのもいいかもしれませんね」
「となると、富山や新潟あたりか?」
「富山だとちょっと遠いので、行くとしたら新潟でしょうかね? 新潟であれば、練馬から関越でほぼ一本で行けます」
卓海の言葉に、皆はふむ、と納得したように頷いた。
絢乃はまだ新潟に行ったことはないが、いろいろ観光スポットがありそうだ。
それに海も山もあるし、ファミリーにはいいかもしれない。
・・・やがて。
10分ほど皆で話し合った後、目的地は新潟に決定した。
そして話題は、旅程へと移った。
「2泊3日だと、一日は観光、一日はアクティビティという感じですかね?」
「時期的には、バーベキューや磯焼きもいけそうですね~」
「温泉もいろいろありますからね。一泊は温泉旅館でも良さそうですね」