蜜愛シンドローム ~ 陥溺の罠 ~【完】
「直送の割合にもよるがな。金額的に影響が大きければ商品ごとのリードタイムから割り出すしかないが、そうでなければ到着時の売上計上だけでもいいだろう」
「日別売上予算の精度が多少下がりますが、そこは改訂の費用対効果と照らし合わせる必要性がありそうですね」
雅人の言葉に、卓海が頷きながら言う。
どうやら二人の間では内容がわかっているらしい。
しかし絢乃には難しすぎてよくわからない。
後で内容を確認しておこう。
───雅人に。
と思いながら、絢乃はペンを片手に資料の内容を確認していった。