蜜愛シンドローム ~ 陥溺の罠 ~【完】
『雅人様!』
「・・・金田か。どうした?」
『先ほど北條のご自宅の方から連絡がございまして。博人様がお倒れになったと・・』
「・・・・何?」
金田は慌てた様子で言う。
いつも冷静な金田からは想像もつかない慌てぶりだ。
雅人は血の気が引くのを感じた。
「・・・詳しく話せ」
『はい。・・・実は、つい先ほど・・・』
金田の声が携帯越しに聞こえる。
雅人はその場に立ち尽くしたまま、じっと金田の話を聞いていた・・・。