蜜愛シンドローム ~ 陥溺の罠 ~【完】




卓海は該当する部分のデータの構成を、ホワイトボード上に図で描いていく。

卓海はデータベースの技術者でもあるため、こういった図はお手の物だ。

・・・ちなみに。

絢乃が大学に入った時、卓海は同じ大学の4年だった。

所属していたのも同じ情報学部で、大学に入った時、絢乃は卓海が『データベースの天才』と呼ばれていることを初めて知った。

情報処理系の資格の中でも難しいと言われているベンダー系データベースの資格を、大学一年の時に取得した、データベースの申し子。

同じ資格を絢乃も大学一年で取得したが、それまでは卓海が大学の中で唯一の『最年少資格取得者』だった。

もちろん同じ技術者として、絢乃も卓海を尊敬している。

・・・あのカルい性格はちょっとアレではあるが。



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