蜜愛シンドローム ~ 陥溺の罠 ~【完】
卓海は畳み掛けるように言い、足元に転がっていた紙袋のひとつを絢乃に押し付けた。
・・・見ると。
袋の中には、ブルーの服のようなものが入っている。
それを見、絢乃は背筋を仰け反らせた。
・・・こ、これは・・・。
「ホントは総務の福原ちゃんが行く予定だったんだけど、体調不良で休んじゃってね。絢乃ちゃん、ヘルプで来てくれない?」
「・・・え、ええっ!?」
「大丈夫、定時までには戻る予定だから。じゃあ早速行こうか~」
言い、卓海は上機嫌な顔でずりずりと絢乃を引きずっていく。
・・・態度はカルいが、ものすごい力だ。
絢乃は青ざめたまま、なすすべもなく卓海に引きずられていった・・・。