恋愛温度(番外編も完結しました)
パリンと音を立てた瞬間、じわじわと地面が濡れていくのがわかった。


「馬鹿!!」


和司の手を振り払い慌てて拾い上げる。

透明な液体が梱包材の隙間からこぼれ落ちる。

「…っつ」

梱包材から飛び出た破片が指を傷つけた。

傷口に鈍い痛みが、脈を刻む。

指から溢れる赤い液体を眺めながら、

なんだかおかしくて

笑いがこみ上げた。


は…
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