恋愛温度(番外編も完結しました)
「そんな、ロボットみたいでも言いたいの?」


「ちょっとニュアンス違うな。

 うーん、そうだなあ。

 そうだ、古いドラマのヒーローみたいな?

 夕日に向かって走ろうみたいな?」


あははと笑いながら、

中身のなくなったアイスコ-ヒ-のグラスをストロ-でかき回す。


「ヒロインじゃなくてヒーローって酷くない?」


「いやいや、なんて言うかなあ、

 空気読めてない正しさみたいなって意味。」



「ああ、もういいわ…なんとなくわかるし。」


「まあ、私も人のことは言えるんだけどね。

 胸張って、普通とは言えない。」


みかんはフッっと笑って、


「私も、そろそろ転職しないとな。」


「え?どうして?」


「うちの会社いよいよヤバイらしいよ。

 吸収合併本決まりになったらしい。」



そんなことになってたの?




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