恋愛温度(番外編も完結しました)
その日、和司は帰らなかった。

朝まで待っても帰らなくて

連絡ひとつ来なかった。

「結局、そうなるようになってるんだね。」

テ-ブルにあった食事をゴミ箱に捨て冷凍庫を片付ける。

冷凍庫にケ-キを入れた。

タイムリミットだ。

私は自分の荷物を箱にまとめて、

梱包する。

一連の作業は、まるでシュミレーションをしたように

どんどん進む。

この部屋から私の痕跡はどんどん消えて

はじめからいなかったようになっていく。

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