恋愛温度(番外編も完結しました)
嘘の連鎖

俺の人生の全て


俺の生まれたこと


育ってきたこと


クソみたいな俺の人生で


一つだけ誇れるものがあるとしたら


結花と出会い愛し合ったこと


だけどそれさえも


嘘でまみれている


だから結花の真っ直ぐな瞳が


俺に真実を問いかけたとき


もう終わりにしたいと思ったんだ


全てを無に


けれどそれは許されなかった


病院のベッドで目が覚めたとき


俺の手を握って眠る君を見たとき


すべてを君に委ねようと決めた。


嘘で守られた俺を


嘘を許さない君に


たとえそれが別れだとしても


そんな俺を


きみは俺を卑怯だというのかな…












< 219 / 311 >

この作品をシェア

pagetop