恋愛温度(番外編も完結しました)
4階に着くと、

確かに貸ビルのだだ広い空間で、

なんていうか、ここ?住居にするの?

社長室という張り紙が、

無機質のドアにペタリと貼ってあって、

あかりがその部屋からだけ漏れている。

ノックをして声をかけたが、返事がない。


「失礼します。」


注意深く入ると、

使い古された事務机が積まれてあり、

その上に

山積みの資料と電子機器がごちゃごちゃと置かれて

ここが社長室?

物置でしょう?

キョロキョロしながら室内を歩く

誰もいないの?




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