恋愛温度(番外編も完結しました)
ゾクリとした。

良くないことが起こっている。

私は直感でそう思った。


「美咲、それに気づいたのっていつ?」


「ええと、ああ、でも比較的最近かも、

 ああ、あの部長の雷事件ぐらいからです。」


課長が、得意先の約束をWブッキングですっぽかした時だ。

私が対応して、すっぽかしではなく、

トラブルの処理に回ったとということにして事なきを得た。

そのことで、めったに怒らない部長が雷を落とし、

それ以降ネチネチとしたイヤミを課長に言うようになった。

それもしょうがないのだ、新人なのはしょうがないけれど、

課長としての働きはまずしていないのだから、

部長と私たちがフォローしているからこそ成り立っている課で、

残業が多くなってしまうのも彼に仕事を振れないせいだから。





< 49 / 311 >

この作品をシェア

pagetop