恋愛温度(番外編も完結しました)
私は、口をキュッと結んで、

無言で運転した。

あいつは気まずそうに押し黙って、

農家で受けとった荷物を無言で積み込むのを手伝ってくれた。

スーパーで

最後の荷物を積み込んだとき、

アイツは遠慮がちに口を開いた。

「ほら。これ食べるか?」

差し出されたカリカリ君ソーダ味。

「あ、これ好き。」

「そっか、良かったな。さっきは悪かった。」

「あ、いえ、まあ、

 ちょっと傷口に塩塗られちゃったんで、

 キツくて、不覚です。」

カリカリくん食べながら。笑った。
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