もう一度…愛すよ…
幸春は本当に美和を愛していた。
でも、美和は自分を見ていないとわかっている。きっと忘れることのできない相手がいるんだろうと…なんとなく気づいている。
それがどこの誰なのか…別に誰でもいい。
その男と会うこともなければ、もう自分の妻なのだから。
美和は何処へも行かない。
ずっとこの城にいる。
死ぬまでずっと…
永遠に、幸春のもの…
美和の過去なんて別に聞かない。
今の美和が、ずっと側にいてくれればいい。
今の美和が好きだから…
愛しているから…
だから、いつか自分だけを見てくれると信じて…
美和を愛する…
それしか幸春にはできないから。