もう一度…愛すよ…
いつかりょうは自然と自分のものになると勝手に思っていたりつ。
りょうと夫婦になり、隣には可愛い子供がいて、このまま何も変わらない貧相ながらも幸せに時間が過ぎるとずっと思っていた。
突然両親から聞かされた話し…
「りょうちゃんお城へ行くんだって」
頭が真っ白になり、どうしようと心臓が騒ぎ、りょうがいなくなる事に苦しんだ。
どうして僕のりょうを…
なんで?僕のりょうなのに…
その辺の相手ならなんとかしようと思ったけど、相手はこの辺りを取り締まる殿様の息子だ。
何も出来ない自分に腹を立て、りょうに気持ちを知って貰いたいと…
もしかしたら、りょうが僕を好きでいてくれるなら何とかなるかもしれないと思った。
けど、次の事実は酷い事でりつは落胆した。
りょうの両親は、城から金を受け取っていたから…
返せばいいというわけでもない。
殿様の命令は絶対だから。