夏の日差しと狼のいろ。
過ぎるマイニチ
初めてウルーと出会った日から2ヶ月が過ぎた。
ウルーは分かりづらい性格だったが、はじめの頃に比べればだいぶ慣れていた。
2ヶ月前、あのあと―ツキはウルーの住みかだという、砂漠にぽつんとたった、小さな家に向かった。
ウルーの家には必要最低限の家具しかなかった。
「…!食べ物とか、どうしてるの?」
ツキはふと呟く。
ウルーは普通のように、「ネズミとか…」と言った。
この砂漠は砂漠というわりに暑くはなかった。
どちらかというとただっ広い 砂浜のようだった。
だから、ほかの生き物も生息し、ネズミなども居るのだった。
「ネ…ネズミ…」
ツキが驚いて静止した。
「ツキは食べないのか」
ウルーは不思議そうに返した。
「た…食べないよ お腹壊しちゃうよ」
ツキが慌てて言うと、ウルーは「じゃあ…何食べるんだ?」と不思議そうに聞く。
「あんまりわかんないかな」と 曖昧に答えて苦笑いした。