夏の日差しと狼のいろ。
「何をみたーー…?」
その男はツキに
鋭く耳打ちした。
ちらりと目だけを向けると
そこから見えたのは青い瞳。
男は、ツキたちと
同じくらいの年齢のようだ。
私は一瞬ひるむと
言い返した。
「廃棄って…この子人間でしょ!!」
ツキが叫ぶと
男はウルーたちのほうへ
叫びかけた。
「連れていくぜ」
「え」
ツキが短く声をあげたとき
すでに男はふわりと飛び上がっていて
すぐさまに
進んでいった。
フワッ
男のローブのフードがとれる。
その男は
青い瞳に、金髪だった。
男はツキを横抱きにすると
ニッと笑いかける。
ツキは半ばパニックで
ぼーっとしていたー…