夏の日差しと狼のいろ。
「きゃっ」
勢いよく地面に下降してきた少女が
ツキのすぐ横に槍を突き付けた。
そこにあったたまたまあった
石がぱらりと砕け、
かわしていなかったら
どうなっていたか告げている。
(この子…本気なの!?)
ツキが困惑の表情を浮かべ、
少女のほうを見た時ー…
ニィ、っと口だけ笑っていた。
「次は外さないよぉ」
そういった瞬間、
目の前から少女の姿が消えた。
「どこにーー」
ピチャッ
ツキの顔に、血が飛んだ。