夏の日差しと狼のいろ。
「ち…がい…ま…す!」
体の傷がひどいのだろう、
とぎれとぎれに言った。
何かひどく焦ったように
訴えかけているが、
ガハッと血を少し吐き
アルは再びうなだれた。
『…!!』
ツキは驚いて青い瞳を
少し大きくしたが
双子の話に興味がわき
アルがきちんと呼吸しているのを
確認し、双子を振り向いた。
地面に倒れ伏した双子のうち
ラスクが口を開く。
「狼がおれたちを殺した」
ぴくり、と横で
ラルズが耳を動かし、
がばりと顔をあげた。
「僕は何にも…何にも
してないんだよぉ…?」
ツキはまだ双子達が
話すないようが理解でききれず
詳しく聞こうと
耳をぴくぴく動かし、先を促しす。