夏の日差しと狼のいろ。
「とりあえず…戻ろっか」
ツキはそう呟くくらいの
声で言って、
サンドルが使っていた小屋へ
向かった。
今はそこに行くしかない。
ふらふらと小屋に入ると
ツキはベッドに倒れ込んだ。
涙をこらえ、また涙が溢れ、
またこらえた。
「少し休んだら追いましょう」
アルのそんな
気にかけた言葉をぼんやりと
耳にしながら
ツキは目を閉じた。
とにかく、夢にすがりたい。
また何か助言をくれるかも…
ツキはそのまま眠りに落ちた。