夏の日差しと狼のいろ。
「大丈夫よわんこさん!
そんなに心配しないで!」
ラリィはそう言ってツキを撫でた。
『これもラリィちゃんの魔法?』
ツキが聞くとラリィは頷いた。
「毒消しくらいなら簡単!
今はちょっとアルさん
苦しいと思うけど
明日には良くなるはず!」
ラリィはニコニコしていい、
ツキを見つめた。
「人間みたいなわんこさんね」
ツキはどきんとした。
しかしツキは首を振ると
私は狼だよ、と付け加えた。
それからゆっくりと
身震いした。
それからそこに伏せた。
『私、アルちゃんについてるね』
ラリィは頷いた。
不意に、ラリィは杖を取り出した。
何かよくわからない呪文をつぶやき、
次の瞬間杖が光った。
「ほらどうぞ!」
手には、温かそうなモウフがあった。
どうやら魔法をつかったみたいだ。
ツキは感心しながら
ありがとう、というと毛布を受け取った。
それに包まり、丸くなると
ツキは目を閉じた。