夏の日差しと狼のいろ。
アルが急に大声をあげたツキを
目をまんまるくして見た。
びっくりさせちゃったみたい…
ツキは冷静になり、
アルに向き直る。
「すべての宝石を、この
青い小箱に入れろ、ってことだよ!」
ツキが言うと
アルは目に納得したような
表情を浮かべた。
こくこく頷いている。
ツキはごくりと唾を飲み込んだ。
何がおこるかわからない。
でも、ウルーを助けたい。
この気持ちには何も勝てない。
ツキはすべての宝石を
小箱に入れた。
次の瞬間、青い光がぐんと増し、
さっきより強くなり
あたりは何も見えなくなった。
足もとが、ぐにゃりと
歪んだ気がしたー…
気がついたらツキは
ドコカに落下していくような
浮遊感を覚えた。