夏の日差しと狼のいろ。
ー……
「…う」
ツキはそっと目を開けた。
何故か体をけだるさがおおっていた。
しばらく眩んだように
何も見えなかったが
自分が青空が広がり、
瑠璃色に広がる海があるところに
いるのがわかった。
いつもとは全然違う…
浸かっている足のあたりに
青い鍵や、ネックレスが
散らばっている。
「ここはどこ…?」
ツキはあたりを見渡しながら
小さく呟いた。
見慣れた姿も見えない。
ツキは立ち上がった。
ぱしゃりと音がして
水がはねる。
今まで見たことがないくらい
綺麗な場所が広がっていた。
さあ…っと風が吹き、
振り向くと見慣れた"自分"が居た。