夏の日差しと狼のいろ。
部屋に戻ると
アルがぺたりと座り込んで
ちょっと楽しげに言った。
「皆、いい人ですね」
ツキはうれしくなって微笑む。
ウルーも同じように
ふわっと微笑んだ。
ついに、目的をはたせた。
旅は終わったんだー…
ツキは幸せな気持ちで
いっぱいになって、思わず微笑んだ。
色んなことがあったけれど
楽しかった。
これからは、ここで
皆とのんびり暮らそう。
あ、魔法使いちゃんも
呼んであげなきゃ。
シルクにも電話して
双子とも連絡とって…。
いっぱい、いっぱい幸せだ。
「二人とも、これからもよろしくね!
大好きっ」
ツキはそう言って微笑んだー…
ここは、夏の日差しの
ひだまりみたいにあたたかかった。
夏の日差しと狼のいろ。【完】