夏の日差しと狼のいろ。


そのあとツキはぐるぐるぐるぐると落ち着きなくしていた。


(どうしよう…)


そんな考えだった。

ウルーは依然として黙りこくっている。
ツキももちろん黙り気味。

そうこうしているうちに夜になった。

ウルーがやっと声をかけてきた。



「俺は寝るぞ、ツキはどうする?」



ツキはどういう意味?と返した。


するとウルーはさらっと「俺のベッドしかないが、入るか?」

と聞いてきた。





ツキはとっさに「う、う、う、うん!」と返事をした。

してから気がつく。

(何言ってんの私!!?うんじゃないわよ!!)


でもくるりとウルーを振り向くとさも普通かのように手招きしている。


ツキは寝られないのを覚悟にウルーのところへ行った。
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