夏の日差しと狼のいろ。
ツキは口をぱくぱくさせた。ウルーは「?」と首をかしげていた。
結論、ツキはー
「だ、だから、その」
ぐいっとウルーの服の襟をつかんで引き寄せた。
ウルーの顔が近づく。
どこかで、きいたとこがある方法。
ツキは心臓の音を無視してそれを真似てみた。
ツキはきゅっと目をつむった。
1テンポ遅れて自分の唇にウルーの唇を軽く触れさせた。
ツキはすぐに顔を離すと真っ赤になった顔を布団にうずめて小さい声で言った。
「わかった、…?………っ」
そういうとぐるっと丸くなった。
横目でウルーを盗み見る。
ウルーはキス直後から固まっている。
どうやら目も見開いたまま。
でもツキは声をかけず、ばっさばっさとしっぽを振って
熱い顔を無視して眠りに入る。
唇にはまだあたたかさが残っていた気がした。