夏の日差しと狼のいろ。
争いと真実
その日はツキは名残惜しかったが、一度町に戻った。
協力してくれたから、知ってるとはいえきっとシルクが心配をしているだろう。
帰り道ツキの心は晴れ渡っていて、幸せだった。
道のりもさほど長く感じず町に戻りついた。
そこでツキははっとする。
----またあの白猫がいる。
なんだか嫌な感じがする。
白猫はじぃっと綺麗な色の瞳で、見つめてくる。
なんだろう・・・・。
目を離せない、というか動けない感じがした。
何かをつげているようなそんな目。
周りの空気とは何か違う空気を有した白猫は
琥珀色の瞳をツキから離さず、
ゆっくりと歩み寄ってきた。