君と出会えたあの夏

「にっにーぢゃん…うわぁ~ん」


「ばっ、か…
 泣く、なよ…
 男だ、ろ…」


「う…うん…ヒック…」



「いい、子だ。
 なぁかず、
 に、にーちゃ、んは
 もう、おまえ、に会えない。
 でも、母ちゃん守れよ。
 母ちゃん、には、おまえ、しか
 いないん、だぞ。」


かずは母子家庭だ。

「う、うん……ヒック……」


何俺っぽくない事言ってんだよ。


何父ちゃんみたいな事言ってんだよ。


あれだな。

本当、兄弟みたいなもんだからな。


「さ、いごに
 にーちゃ、んの
 言うこと聞いてくれ。
 お前、ほ、し好きだ、ろ
 だ、から俺の、
 変わりに、星の、
 おもしろ、さを
 広めてくれ。
 覚え、てたらで、いいから。」


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