神様修行はじめます! 其の二
「僕は、自分が仲間の足かせになると判断した時、命を絶つ。良いも悪いも無い。それがこの世界だ」


・・・・・。

・・・・・そうか。


だから。

だから彼は、水も食も断ったんだ。


事実、絹糸もしま子も、危険を冒して彼を救おうとしていた。

彼にはそれが分かっていた。


これ以上仲間を危険にさらさないために

彼は自分の命を断とうとしたんだ・・・。


別に、あたしを失って絶望したからじゃないんだ・・・。



いつ誰が死んでもおかしくないこの世界で


彼は道を選び、仲間を守り、確実に生き抜いてきた。


間違いなく結果を出してきた。


そう。

この世界では、その事実が全て。



その彼に面と向かって

あたしは「足手まとい」と言われてしまった・・・。

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