神様修行はじめます! 其の二
「ほ、ほんとに大丈夫なの?」

「今宵は月も味方しておる。やるしかない」

「う、うん、そうだね」


で・・・。


「何をやるわけ?」


そこんとこまだ聞いてなかった。全然。


何をどうすればいいの?


「簡単じゃ。まず祠の扉を開ける」

「うん。で?」

「開けたら、迷わず中に飛び込む」

「え゛・・・?」


・・・・・。


「飛び込む?」

「うむ」

「どこに?」

「祠の中にじゃ」

「・・・・・」

「この祠の扉は、門川の敷地内に空間的に繋がっておるはずじゃ」


あたしは、ぼろっぼろな緑色の祠を見た。


指で突付けば今にも崩れそうな祠を。


・・・飛び込むの? ここに?


何て言うんだっけ、こーゆーの。


あぁ、「いちまつの不安」だ・・・。


いちまつどころか、十まつも百まつもあるけど。

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