神様修行はじめます! 其の二
「絹糸、大丈夫か?」

「大丈夫。と言いたいが・・・」


しま子に抱えられ、ぐったりとしている絹糸。

見るからに元気が無い。


「お前と同じじゃ。少々、休養が必要じゃな」


「すまない。今の僕では治癒の術を使えない」


「自分が勝手にやった事じゃ。お前が謝る事ではない」


絹糸と門川君の会話を、あたしは無言で聞いていた。


身の置き所の無さを感じながら。


今、自分が何をどうすればいいのか。

まったく考える事ができない。



ここにいる事が

あたしが、ここに立っている事が


たまらなくたまらなく辛い。


この場から立ち去りたい。

大声を上げて、叫んで、喚いて

走り去ってしまいたい。


誰もいない所に・・・。


「うむ? 小娘どうした?」


あたしはギクリとした。


「元気が無いのぉ。まだ寒いのか?」

「あ、あの・・・」

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