神様修行はじめます! 其の二
「わかった。飛び込むんだね」


あたしは扉に手をかけた。


不安がってる場合じゃない。


一刻も早く彼を助けに行かなきゃ!


手に力を込める。


― ブオォォ・・・ン ―


え!? うわわ!?


不思議な振動とともに、祠が光を放ち始めた。


「なに!? これなに!?」

「祠が長き眠りより目覚めたのじゃ」


目覚める?


なに? 今まで寝てたの?この人。


「封じられておったのじゃ。お前の天内の血に反応した」


「あたしの血に?」


「神の一族の血にな。数百年ぶりの目覚めじゃ」


数百って・・・。


あたしは、振動する祠を不安げに見た。


絹糸はやたら感慨深げに、しみじみしてるけど。


大丈夫なのかなぁ?


そんな長期間、機能停止してたのを、いきなり作動させるわけ?


メンテナンスもなしに?


猛烈に嫌な予感がするなぁ・・・。

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