神様修行はじめます! 其の二
「もちろんお父様も存じてますわ」
「そうか、かくまってくれるか」
「当然ですわ。永久様の妻として」
胸を張ってそう答えたお岩さんが、チラリとあたしを見た。
・・・気付いてる、この人。
あたしが門川君の事が好きだって、見抜いたんだ。
「我が一族が、全力でお守りしますわ。ベルベットちゃん」
「我は絹糸じゃ!」
怒鳴る絹糸を無視して、お岩さんは門川君の髪を優しく撫でた。
「大丈夫ですわ。永久様・・・」
彼の婚約者。
その絶対的で優先的な立場を誇るような、その指先。
チクリと胸が痛む。
お岩さんは、彼を守れる。
彼のために、何かをする事ができる。
あたしは・・・
あたしには何もない。
彼を守る事も、何かをする事も。
それどころか
側にいること自体を、拒絶されてしまった。
「そうか、かくまってくれるか」
「当然ですわ。永久様の妻として」
胸を張ってそう答えたお岩さんが、チラリとあたしを見た。
・・・気付いてる、この人。
あたしが門川君の事が好きだって、見抜いたんだ。
「我が一族が、全力でお守りしますわ。ベルベットちゃん」
「我は絹糸じゃ!」
怒鳴る絹糸を無視して、お岩さんは門川君の髪を優しく撫でた。
「大丈夫ですわ。永久様・・・」
彼の婚約者。
その絶対的で優先的な立場を誇るような、その指先。
チクリと胸が痛む。
お岩さんは、彼を守れる。
彼のために、何かをする事ができる。
あたしは・・・
あたしには何もない。
彼を守る事も、何かをする事も。
それどころか
側にいること自体を、拒絶されてしまった。