神様修行はじめます! 其の二

― ぽおぉぉ・・・ ―


門川君の額から、白い柔らかな光が放たれた。

透き通るような、温かな淡い光。


それが彼の全身を、ゆっくりと包み込んでいく。


この光は・・・? 


「我の子は、優れた治癒能力を持っておるのじゃ」


絹糸が説明してくれた。


「まだ幼いが、かなり高度な治癒を行なえるぞ」


・・・絹糸、なんだかちょっと自慢そう。



門川君の白い顔に血色が戻ってきた。

みるみる顔色が良くなる。


かさついた皮膚も、なめらかさを取り戻す。

乾いた唇が、艶のある光を取り戻した。


生気のない表情に明るさが戻る。

弱々しかった呼吸も、すっかり落ち着いた。


あぁ、きっともう大丈夫だ!

良かった・・・ 良かった! 


「すごいよ子猫ちゃん!」


本当にありがとう!!

おかげで助かったよ!!


「ようやった。我が子よ」

「みーっ」

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