神様修行はじめます! 其の二
絹糸が子猫の体を優しく舐める。

子猫は、嬉しそうに目を閉じた。


「上出来ですわ! パールちゃん!」

「だからその名で・・・」


― スッ・・・ ―


門川君の両目が開いた。


門川君! 気がついたの!?

大丈夫っ!? もう平気!?


「永久様っ!」「門川君っ!」


あたしとお岩さんが、上から覗き込みながら叫んだ。


門川君は、視線をゆっくりとあちこちに動かす。

あたしとお岩さんを、交互に見た。

そして・・・


「岩さん・・・・・?」


真っ先に、お岩さんの名を呼んだ。


ズクン・・・。

胸が潰されるように、強く痛んだ。


「えぇ! ジュエルですわ、永久様!」

「ここは・・・?」

「わたくしの屋敷です」

「そうか。面倒をかけてすまない、岩さん」

「・・・ジュエルです」

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