神様修行はじめます! 其の二
「永久よ、礼なら我が子に言え」
絹糸が、子猫と一緒に門川君の枕元に近づいた。
「もう大丈夫そうじゃのぉ」
「ああ、心配をかけた。君が治療を?」
「みー、みー」
「・・・ありがとう」
門川君が微笑んで、子猫の頭をクルリと撫でた。
「しま子も、すまなかった。僕を運んでくれたんだろう?」
「うあぁ~」
「君にも迷惑をかけた。セバスチャン」
「めっそうもございません。永久様」
「ありがとう、岩さん」
「ジュエ・・・いえ、もうそれはいいですわ」
お岩さんが、門川君の手を両手でギュッと握り締めた。
「わたくしが、この身に変えてもお守りします」
「本当にありがとう。岩さん」
門川君は全員に目をあわせ、丁寧にお礼を言った。
あたしひとりにだけ、声を掛けなかった。
あたしは、空気のように完全に存在を無視された。
「お前など見たくも無い」とでも言うように。
存在そのものを否定される。
それが、これほどまでに辛く悲しいなんて・・・。
絹糸が、子猫と一緒に門川君の枕元に近づいた。
「もう大丈夫そうじゃのぉ」
「ああ、心配をかけた。君が治療を?」
「みー、みー」
「・・・ありがとう」
門川君が微笑んで、子猫の頭をクルリと撫でた。
「しま子も、すまなかった。僕を運んでくれたんだろう?」
「うあぁ~」
「君にも迷惑をかけた。セバスチャン」
「めっそうもございません。永久様」
「ありがとう、岩さん」
「ジュエ・・・いえ、もうそれはいいですわ」
お岩さんが、門川君の手を両手でギュッと握り締めた。
「わたくしが、この身に変えてもお守りします」
「本当にありがとう。岩さん」
門川君は全員に目をあわせ、丁寧にお礼を言った。
あたしひとりにだけ、声を掛けなかった。
あたしは、空気のように完全に存在を無視された。
「お前など見たくも無い」とでも言うように。
存在そのものを否定される。
それが、これほどまでに辛く悲しいなんて・・・。