神様修行はじめます! 其の二
「ひとつ、良い言葉を君に教えよう」

「・・・・・」

「『大きなお世話』だよ」

「・・・・・・・」

「まったく、少しは自分の立場をわきまえたらどうだ?」


彼は、あたしとの会話に見切りをつけてサッサと歩き出した。

数歩、前に歩いて・・・

不意に止まった。

そしてクルリと振り返って・・・


こう、言った。


「ところで君、いつまでここにいるつもりだ?」


・・・・・・・。


「はやく自分の家に帰りたまえ。邪魔だから」


シ――・・・ン・・・。



沈黙が、その場を支配した。

誰も・・・何も言えなかった。


あたしは、凍りついた空気の中、ただ立ち尽くしていた。


呆けたような顔をして


去っていく彼の後姿を、見ているしかなかった。


絶望と言う言葉の意味をかみしめながら・・・。


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