神様修行はじめます! 其の二
・・・・・。
・・・・・・・。
― スッ・・・ ―
ぼたぼたと涙を流すあたしの目の前に、鮮やかな色彩が差し出された。
花束・・・。
「・・・しま子?」
「うあぁ~~」
しま子が、大きな花束を差し出していた。
「・・・・・」
その花束の驚くべき不恰好さに、つい、涙が止まった。
組み合わせもバランスもあったもんじゃない。
統一感とか色合いとか、一切考慮なし。
センスもへったくれもない。
土のついた根っこまでぶら下がってるし。
でも・・・
色とりどりの、様々な種類の花々で満ち溢れている・・・
大きな大きな花束だった。
そしてその横に、しま子の笑顔。
優しい優しい、まあるい一つ目の笑顔。