神様修行はじめます! 其の二
・・・同じだ。あの時と。

じー様と永世おばあ様の過去を知って、苦しんでいた時と。


あの時捧げられた、しま子の真心。


あの時あたしは、あの花を拒絶した。

自分の事で手一杯だったから。


決して悪気ではなかったけれど。


その結果、しま子に生死の境をさまよわせてしまった。


「おぉ、豪勢な花束じゃのぉ」

「絹糸・・・」

「みー、みー」

「子猫ちゃんも一緒なの?」


いつの間にか、絹糸と子猫ちゃんがいた。

あたしの側に。


「みんな心配して来てくれたの?」

「ふん、うぬぼれるでないわ小娘」


絹糸が、長いシッポを振りながら無愛想に呟く。


子猫ちゃんが喜んでそれにジャレついた。


「あやつらが、我が子にまで酒を飲ませようとしおったのじゃ」

「みーっ」

「逃げ出した先に、偶然お前がおっただけじゃよ」

「・・・・・絹糸」

「なんじゃ?」

「ありがとう」

「だから礼など言われる義理もないわ」

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