神様修行はじめます! 其の二
ふいっと顔をそむける絹糸を見て、なんだか笑ってしまった。


そして子猫ちゃんを両手で抱き上げた。


「未成年者にお酒を勧めちゃ、ダメだよねー」

「にーっ」


くりっとした金色の目。

その両の目が真摯にあたしを見ていた。


・・・心配して来てくれて、ありがと。


「・・・で、どうするんじゃ?」

「どうするって何が?」

「帰るのか?」

「・・・・・・・」

「さっきから、散々そう叫んでおったろう」

「聞いてたの?」

「聞こえたんじゃよ。凄まじい音量だったのでな」


耳が潰れるかと思うたわい。

絹糸はそう言いながら、クシクシと顔を撫でた。


「帰るのならば、現世まで案内するぞ」

「・・・・・・・」

「お前の好きに選べ。誰も、どの道も、お前に強制はせぬし出来ぬ」

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