神様修行はじめます! 其の二
親切にしてくれた、門川の沼の主さん。

さりげなく励ましてくれたセバスチャンさん。



信じられないほどの悲惨な現実と・・・

信じるに値する、たくさんの現実。


どっちを取るべきか、両手に並べて比べてみたの。


そしたらね、信じるに値する現実達のほうが、はるかに大きくて価値があったの。


そっちの方が大事だったの。


だったらねぇ、大事な物は捨てられないよ。


価値のある方を捨てるほど、あたしはバカじゃない。


それにねぇ・・・

この点だけは自分でも、本っ当にバカだと、もう充分に自覚してるけど・・・


あたし、まだ好きだわ。彼の事が。


うん、バカだよねぇ! ほんっとバカ!


分かってるんだけどねぇ・・・。


変わってしまった彼の態度は、間違いのない現実。


でも彼との思い出も、あたしにとって・・・

とても簡単には捨てる事の出来ない、価値ある現実なんだ。

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