神様修行はじめます! 其の二
「すっかり憑き物が落ちた顔をしとるの」
「ん? そう? そんなヒドかった?」
あたしは手の平で自分の顔をつるりと撫でた。
「地獄の一丁目を覗いとるような顔じゃったわ」
「でしょうね」
「あれだけ泣き喚けば、憑き物も裸足で逃げ出すじゃろうがの」
「いつから聞いてたのよ?」
「最初からじゃよ。みんな揃って隠れて聞いておったわ」
「・・・・・趣味わるー」
「あまりの剣幕に、恐ろしゅうて出て行けんかったんじゃよ」
神獣たる我に恐怖心を抱かせるとはのぉ。
絹糸はそう言って、ほっほっほっと笑った。
「小娘、お前は・・・さすがは天内の末裔じゃよ」
しま子の笑顔。
子猫ちゃんの可愛らしい鳴き声。
絹糸の温かい視線。
あたしは、花束をギュッと抱きしめた。
「みんなで帰ろう。権田原の屋敷に」
門川君のいる場所に。
帰ろう。
あたし達は、星空の下を揃って歩き出した。
「ん? そう? そんなヒドかった?」
あたしは手の平で自分の顔をつるりと撫でた。
「地獄の一丁目を覗いとるような顔じゃったわ」
「でしょうね」
「あれだけ泣き喚けば、憑き物も裸足で逃げ出すじゃろうがの」
「いつから聞いてたのよ?」
「最初からじゃよ。みんな揃って隠れて聞いておったわ」
「・・・・・趣味わるー」
「あまりの剣幕に、恐ろしゅうて出て行けんかったんじゃよ」
神獣たる我に恐怖心を抱かせるとはのぉ。
絹糸はそう言って、ほっほっほっと笑った。
「小娘、お前は・・・さすがは天内の末裔じゃよ」
しま子の笑顔。
子猫ちゃんの可愛らしい鳴き声。
絹糸の温かい視線。
あたしは、花束をギュッと抱きしめた。
「みんなで帰ろう。権田原の屋敷に」
門川君のいる場所に。
帰ろう。
あたし達は、星空の下を揃って歩き出した。